大会長挨拶

第22回学術集会を埼玉県川越市において、2024年12月14日土曜日から15日日曜日にかけて、開催する運びとなりました。急遽の大会地等の変更にも関わらず、多くの方々のご協力を得て、開催できますこと感謝申し上げます。

日本アディクション看護学会ホームページで、理事長が挨拶の中で述べているように、アディクションは精神看護学のみならず、救急医療、消化器などの一般科の看護、母子保健、助産、地域医療など幅広い看護・保健の分野に存在しております。そこでアディクション問題をあらゆる方面の方々と、忌憚なくディスカッションすることで連携が強化されることを期待し、大会テーマを「チームで取り組むアディクション-連携強化に向けて-」と致しました。

以下のようにプログラム、一般演題発表を準備しております。

理事長講演(対談)
演題「アディクション看護の原点、共依存」
対談: 松下年子理事長と さいたまマック スタッフとの対談において、アディクション看護の原点を語って頂きます。

教育講演
「依存症認知行動療法の基礎」を再確認し、アディクション看護の深化を図ることを企画致しました。

イブニング国際セミナー「アディクションを読み解く」
文学の世界では多くの女性作家がアディクション問題を取り上げております。そうした国内外の研究者と会場をwebで繋ぎ、ディスカッションする場を設けました。会場では夕食を摂りながら、医療従事者として原点に立ち戻り、アディクションを生み出す構造の本質に迫りたいと思います。

ディスカッションテーマ「アディクションを多面的に考察する」
アディクション問題を抱えている対象者の救急医療への受診行動の概要と、連携の実際を救急医、救急科に在籍する診療看護師、救急科に在籍する精神科医それぞれの立場から話題を提供して頂きます。様々な領域が連携することで、社会から孤立しがちな対象者の救急医療への受診行動変容を探るディスカッションが展開できると思います。

一般演題発表は、アディクション問題にかかわらず、あらゆる領域の方々から発表頂けるように企画しています。看護管理者、診療看護師、精神科領域に勤務する看護師、介護士からの情報提供、看護の対象者、当事者がひとつのエピソードから医療にアクセスした時、様々な領域の援助者間の情報共有を目的としたディスカッション、連携困難なケースの提供など専門職の視点で発表して頂きます。

今回の学術集会では、あらゆる分野の垣根を超え、親しく膝を交え、国内外の方々と時差を考慮し、食事をともにしながら、ディスカッションできるよう工夫したいと考えています。

第22回 日本アディクション看護学会 学術集会
                             大会長 荒木とも子